僕たちは地球一周のピースボート(2014年3月〜6月の第83回クルーズ)に乗船しました。
その時の実体験100%で地球一周のピースボートのメリットデメリット、驚いたことや、怪しい噂の検証、船の上で起こる恋愛事情、実際に使ったお金、なぜ無料で乗れたのか、などなど、「いずれ世界一周してみたい」という気持ちでピースボートを検索した人に、分かりやすく必要な情報をお届けできる記事に仕上げてみました。
この時の世界一周がきっかけで、その2年後にもう一度世界1周に(その時は飛行機旅で)挑んだ経験もあるので、飛行機や電車バスを使って旅するのと船旅はどう違うのか?についても書いてみました。
以下、目次です。
気になる部分から読んでみてください。
目次
ピースボートのメリット10選
とにかく楽
寝て起きたら違う国についてて、帰ってきたら美味しいご飯が用意されている。寄港地の観光事情は船内の仲間と情報交換して効率よく入手。換金すら船内でやってもらえる。
夫婦で飛行機旅で世界一周した時の難易度を10としたら船旅は1ぐらいかと思います。とにかく全てが楽チンです。一番楽に感じるポイントは、手ぶらでその国に降りれるという点です。バックパック旅だと大量の荷物を持ち運びながら旅をしないといけませんが、船旅だと船内に大荷物は置きっぱなしのまま、必要最低限の軽装備で観光を楽しむことができます。
安心安全
ピースボートの寄港地には、たまに治安が良くない国も含まれています(降りるか降りないかはもちろん自分で決めれます)。83回クルーズでは南米のベネズエラやパナマなどがそうでした。
そういう治安の悪い国は単独の夫婦旅やカップル旅だと避けて通りがちですが、ピースボートの場合いっせいに乗客約1000人がその土地に降り立つので、都心部や観光地には誰かしら知り合いがいるわけで、単独の旅行よりはるかに安心感・安全性が増します。ただ路地裏や人気のないところには行かないように最低限の注意は必要です。
信じられない安さ
クルーズによって価格変動はありますが、最安値は99万円、だいたい105日程度の旅なので、1日当たり1万円以下という圧倒的な破格値。しかもこのクルーズ代には三食と部屋代金、毎日の部屋の清掃代からティータイムのオヤツ代まで全て含まれています。
毎日360°海が見れるホテルに泊まって三食ついてると考えたら1万どころか2万でも安いぐらいです。その上さらに寝て起きたら違う国について20カ国以上の観光を楽しめるわけですから、”旅行””ツアー”というジャンルの中では日本一の安さだと言っても過言ではありません。
無料で乗れる可能性も
これはまた別で詳しく書きますが、ピースボートはボランティアで無料になる仕組みがあります。
僕らはこの仕組みを利用して夫婦ともに無料で乗船させてもらいました。
行きにくい国にも寄ってくれる
一般の交通機関、飛行機や電車バスを乗り継いで行くのが大変すぎる国にも、船旅の利点を活かして楽々に寄ってくれます。僕らの参加した83回クルーズでは、イースター島、タヒチのボラボラ島にも寄ってもらえましたが。
この2つの国に寄るだけでも、飛行機旅だと恐ろしく大変な上に莫大な費用(おそらく日本からの往復30万ずつぐらい)がかかります。つまりこの2寄港地に寄ってくれるだけでも60万円分の価値があると言えます。いずれ必ず行きたいと思ってたこの2つの寄港地がクルーズに含まれていたことも、ぼくがピースボート乗船を決めた理由の1つになりました。
行こうと思ってなかった国にも行ける
例えば83回クルーズで寄ってくれたブルネイ・スリランカ・パナマ・ベネズエラあたりは、僕ら夫婦2人で話し合って訪れる国を決めていたら、候補にすら上がらなかったと思います。
「せっかくなので降りてみるか」ぐらいのモチベーションで降りたら思いのほか楽しめて、とくにスリランカはまた訪れたいなと思えるぐらい楽しめました。
毎日360°海を見ながらお酒が飲める
僕にとってのNo.1のおすすめポイントがこれです。これを味わうためにまた乗りたいと思ってるぐらいです。僕は海が好きすぎて佐久島に移住したわけですが、陸から観る海もいいですが、船から観る海はまた違った良さがあります。
360°海に囲まれながら船のデッキで飲むお酒の美味しさは悪魔的で、「今、俺、旅してるんだなあ」という感傷に思いっきり浸れますし、船旅を通して出会った友達とも、海を眺めながらの乾杯からの宴会を通してすぐに仲良くなれます。海は人を開放的な気分にさせてくれます。
船内生活が想像の斜め上を行く面白さ
105日の旅の中の70日近くは船内での生活になるわけですから「船内生活って毎日何するの?暇じゃないの?」と聞かれることが多々あります。結論から言うと全く暇ではありません。むしろ忙しいぐらいです。
船内生活では毎日ピースボート主催の企画や、乗船客が作り上げる企画が毎時間行われ、自由に参加して回ることができますし、”自主企画”と言って自分で企画を作ることもできます。僕は毎日必ず自主企画を2個以上申請して、合計100以上の企画を主催しました。笑
全国に友達ができる
日本中各地から参加するので、ピースボートで知り合った友達の家に泊まって47都道府県旅することも可能かもしれません。笑
世界一周という貴重な経験を共有したからこそめちゃくちゃ仲良くなりますし、船を降りて4年以上経つ今でも1ヶ月に一回は必ずピースボートで知り合った友人の誰かしらに会ってる気がします。
また自分が参加したクルーズ以外のクルーズ参加者とも友達になったりします。実際今年の夏佐久島のうちの店で働いてくれたスタッフのうち2人はピースボートを通じて知り合った友人です。
有名人が乗ることも多々
僕が乗った時は、カイジの作者の福本伸行先生がプライベートで乗ってらっしゃいました。
他にも田部井淳子さん、過去には作家の高橋歩さんやEXILEのUSAさん、ジャーナリストの池上彰さんも、はるか昔には手塚治虫先生まで乗っていたという話です。僕は何日かカイジの福本先生と一緒に船内の居酒屋で飲ませて頂いて、一緒にトークイベントもさせて頂き、とても勉強になると同時にインパクトのある思い出になりました。
ピースボートのデメリット7選
基本1日しか滞在できない
滞在日数や時間はあらかじめ決まっていて、基本は1日だけの寄港。例えばシンガポール寄港の際は、朝8時に降り立って、19時には船に戻ってきてくださいのスケジュールで、帰りの帰船リミット19時に1分でも遅れたら、船には乗れません。
これは厳格に決まってるルールで、実際に帰船リミットに遅れてその国に置いてけぼりになり、自費で次の国まで飛んで再合流になった人もいます。
部屋メンバーが相性悪い場合もある
極めて低確率ではあると思いますが、これもなくはないです。僕の乗ったクルーズでもいくつかそういった事例はありました。ですがほとんどの人が部屋メンバーと仲良しになっていました。
(↑超仲良くなって一緒にバンドまで組んだ僕の部屋メン。笑)
部屋メンバーとの相性はもう運&あなた次第です。ただある程度年齢が近い人を同じ部屋にしてくれるなどの配慮は運営がしてくれますし、仲良い人と同室希望も出せます。カップルや夫婦での参加であれば2人部屋を予約すれば何も問題は発生しません。
受け身の人には合わない
激安の極みで運営してくれているピースボートに対して、豪華客船並みの接客や運営を期待して乗る”お客様体質”の人がたまにいます。
「クルーズ」という響きが人々にどこか豪華なイメージを連想させるのでしょうが《必要最低限を整えてくれた船旅》だと認識を改めて、楽しみは自分で生み出すスタンスで乗るべきだと僕は思います。
電波が入らない
一応1時間3000円程度で遅めの電波を使うことができますが、無料で電波は飛んでいません。基本スマホやパソコンが使えないので、観光地の情報収集はあらかじめ船に乗る前にしておきましょう。
逆にスマホと離れたおかげでいろんなことに時間使えて良かったという人もいますが、スマホ依存症の僕にとっては地味に辛かったです。笑
船酔いはちゃんとする
体質によって人それぞれで、全く酔わなかった人もいれば慢性的に酔っていた人もいました。海域や天候によってはテーブルから物が落ちるぐらい揺れることもあり、僕はクルーズ初日の大シケにやられてトイレで吐いてしまいました。笑。
それ以降はどんどん慣れていくので問題なく過ごせましたし、一応酔い止めの薬はフロントで何個でももらえるので対策できます。
シニア層のワガママに戸惑う
ピースボートのポスターには若者の写真が多いので、若者ばかり乗ってる船だと勘違いされやすいのですが、実際は若者(49歳以下)25%シニア層(50歳以上)75%というのが平均値だと思います。シニア層のリピーターも多いです。
あちこちのイベントで、もちろんシニア層全員ではないですが、一部ワガママというかクレーマー体質な人が、何かしら事態をこじらせてる場面に遭遇することもあります。
スタッフに余裕がない
ピースボートのスタッフをしてる友人も多いのでこれは書くか書くまいか迷ったのですが、、、しかしピースボートに乗ったことある人なら絶対に感じる部分だと思うのであえて書きます。「ちょっと仕事遅すぎないか…?」とか「社会人経験が少ないのかな…?」と思ってしますスタッフもいないわけではありません。
ただピースボートスタッフは毎日激務です。おまけに前述の通りシニア層の日々絶えないクレーム対応に追われてもいます。余裕ある状態にもっていくには無理な環境なのは分かります。僕がスタッフでも余裕ある対応できる自信ありません。笑
ここで僕が思うのは、スタッフに求めすぎずに、参加者の自分たち自身で船旅を盛り上げようという気持ちこそ大事だということ。ピースボートに乗るモチベーションとしてはそれが一番ベストだと思います。
上記の意見をより過激に書いたブロガーさんの記事も参考までにこちらに貼っておきます。かなりのダメ出しですが、本質をついてる部分は少なからずあると思います。
↑デメリット押しで書かれているのがこの記事。
↓逆にメリット押しで書かれているのがこの記事。
是非どちらも目を通してみてください。
驚いたこと4選
・想像以上にご飯は美味い
・海賊は実在する
・船の上では船長が法律
・シニア層も恋愛する
船内の恋愛事情を暴露
結論、恋愛は大量発生します。
学校生活を思い出してみて下さい。文化祭や体育祭シーズンって爆発的にカップル増えません?あんな感じです。ピースボート生活は毎日文化祭シーズンの雰囲気×毎日海見て解放的な気分になる×ちょっとデートが世界の観光地=カップル大量発生。
僕が乗った83回クルーズでも若者同士のカップルですら20組以上できましたし、船を降りてから1〜2年経ってからお付き合いするパターンもあります。
全部合わせたら30組ぐらいできていたかもしれません(把握できてないシニア層のカップルも含めたらものすごい数になりそうです)。そしてそのまま結婚するパターンも数組存在します。おそらく全クルーズで必ず1組以上結婚が発生してるのではないでしょうか?
実際にかかる費用
最低限かかるクルーズ代金が100万前後。
それプラス30-50万使う、というのが若い世代の平均値だとおもいます。大雑把な内訳としては
・海外旅行保険4万円(絶対に加入しましょう)
・オプショナルツアー代金5万円
・寄港地で使うお金30万円
(これはペルーに4日間寄港した際、飛行機を利用してマチュピチュに行った時の費用が半分以上です。それがなければ15万以下で十分全ての観光地を満喫できるかと思います)
・船内でのお酒・オヤツ・居酒屋代など5万円
・その他(ビザ取得や荷物輸送費などの雑費)約5万円
クルーズ代プラス50万円見ておけば安全、30万ぐらいあれば最低限楽しむことはできるかも??というのが目安になると思います。
まとめ《ピスボートに向いてる人とそうでない人》
地球一周のピースボートの良さは激安の極み・楽チンな上に安心安全・全国に友達ができる
ピースボートに期待してはいけない点は高級さ・船酔い・長期滞在
自分から前のめりに楽しむ体質の人は向いていて、お客さん体質の人は向いてないと感じます。まず大前提としてピースボートは《超激安》であるということが最大のメリットだと感じます。たった99万〜200万円で世界中に連れて行ってくれる上に部屋と三食+オヤツまで付いてきます。それだけで十分すぎるし、日本一費用対効果の高い旅行だと僕は思っています。
ところがたまに「こっちは高いお金を払って乗ってるんだ」というようなスタンス(これもやっぱりシニア層に多く見受けられました)の人もいて、それだったらちゃんと500万〜2000万円出して飛鳥Ⅱにでも乗ったら良いのでは…?と思ってしまいます。100円寿司に行って回らない寿司屋のクオリティを求めているような違和感、鳥貴族に行って「ドンペリ置いてないのかよ」と言ってるような場違い感を感じます。
少なからず”安かろう悪かろう”の部分は存在しますが、全然目を潰れる範囲内です。
海外旅行の経験値が少ない人にとっての世界一周デビューはピースボートが最善な気がします。実際僕は海外旅行自体ピースボートが初でした。その後海外によく行くようになるわけですが、諸々の手配や手続き関連の大変さには驚きました。ピースボートは全てが楽チンでした。
以上が僕の経験談を元に分析したメリットデメリットについてでした。
無料で資料請求→説明会にGO
・このブログの5倍わかりやすく船旅の詳細が書かれたパンフレット
・船内の様子が分かる資料
・船旅の魅力をわかりやすく体感できるDVD
・無料で乗船できるボランティアスタッフ説明会の案内
・早期割引についての案内
が同封されている資料を無料で取り寄せることができます。
「いつか世界一周してみたい」
という言葉がいつも頭にちらついている方は、是非一度資料請求からの→説明会参加してみてください。鮮明にイメージできた方が、行く・行かないの判断もつきやすいですし、世界一周経験者とたくさん知り合えるキッカケになるかと思います。